犬を飼うと毎月いくら?初期費用と月額を項目別に計算

白い柴犬とテント、ランタン、ノートを描いたペットとの暮らしとおでかけカテゴリのイメージ ペットとの暮らしとおでかけ

犬にかかる毎月の費用は、犬の大きさ、フード、トリミングの有無、健康管理の方針によって大きく変わります。

ですが、犬を迎える前の準備として、おおよその費用は考えておきたいものです。

記事中の小型犬・中型犬の参考例では、フード・おやつ・ペットシーツ・予防関係・トリミングの一部など、日々の暮らしで必要になりやすい項目を入れると、月約14,000〜16,000円台になりました。

ただし、ここには初期用品、購入・譲渡費用、保険、急な医療費、ホテル代などは含めていません。

犬にかかる費用を一律に示すのは難しいものです。

そのため、この記事では、私が確認した公開価格や制度情報をもとに、「法律上必要な費用」「生活用品」「健康管理」「犬種や家庭によって変わる費用」を項目別に整理しました。

記載した費用や調べ方を参考に、最後にご自身のケースに当てはめて費用を計算してみてください。

この記事で分かること

  • 犬を迎えるときに確認したい費用項目
  • 一か月に必要なフード代の目安
  • 登録、狂犬病予防、健康管理、トリミング等の価格例
  • 自分の家庭で必要な費用を計算する方法

まず費用を5つに分ける

犬の費用といっても様々ですが、以下の表のように整理すると優先度がつけやすいと思います。

分類 主な項目
法律上必要 犬の登録、狂犬病予防注射、注射済票、該当するマイクロチップ手続
生活上ほぼ必要 フード、食器、寝床、首輪・ハーネス、リード、排泄用品、移動用品
獣医師と相談 混合ワクチン、健康診断、フィラリア・ノミ・マダニ等の予防
犬種・家庭で変わる トリミング、トレーニング、ホテル、シッター、追加光熱費
選択・備え方が家庭で異なる ペット保険、医療用の貯蓄、洋服、施設利用

本記事では、この5分類の中から、

  • 最初に用意する生活用品
  • 日々のフード
  • 法律上必要な登録・狂犬病予防
  • 獣医師と相談する健康管理
  • 犬種や家庭で変わるトリミング・トレーニング
  • 防災
  • 医療費への備え

にかかる費用を調査しました。

公開価格が確認できたものは価格例を示しましたので、ご自身の費用を考える際の参考にしてください。


犬の購入・譲渡時について

毎月の費用の前に、犬の購入・譲渡時に確認しておきたいことを整理します。

購入価格や譲渡時の費用負担は、入手先、犬種、年齢、健康状態、実施済みの医療等で大きく異なります。
そのため、共通の費用を記載することはできません。

ただし、第一種動物取扱業者である販売店やブリーダーから犬を迎える場合は、販売時に、犬の現物確認と対面説明が必要とされています。

環境省が示す「対面説明が必要な18項目」には、品種、体の大きさ、平均寿命、給餌・給水の方法、運動・休養の方法、かかるおそれの高い疾病とその予防方法、不妊・去勢の方法や費用、実施状況、生年月日などが含まれます。

これらの中には、今後の飼育費用や医療費に関係する内容もあります。
価格だけでなく、健康状態、ワクチンの接種状況、マイクロチップ、不妊・去勢手術の有無、今後注意したい病気などについて、丁寧に説明してくれる相手かどうかも大切です。

また、表示された生体価格や譲渡費用だけでなく、健康診断、ワクチン、マイクロチップ、搬送、付帯サービスなど、何が含まれ、何が別料金なのかも確認しましょう。

ここでは購入・譲渡時の費用に関する注意点を整理しました。
以下では、フードや消耗品など、犬を迎えた後も続く費用について具体的に説明していきます。

迎えた後の費用も含めて丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です


最初に用意する生活用品の費用

以下は、2026年7月1日に公式通販等で確認した価格例です。
セール状況、サイズ、素材、店舗によって変わるため、平均額ではありません。

用品 確認できた価格例 確認ポイント
サークル 5,780~
17,800円
犬の大きさ、屋根、設置場所
寝床・
マット
1,980~
9,980円
洗いやすさ、季節、交換
食器 1個 1,628円 水用とフード用
首輪・
ハーネス・
リード
1点 987~
3,828円
サイズ、強度
手入れ用
ブラシ
3,498円 毛質と手入れ方法
ペットシーツ ワイド200枚
3,980円
使用枚数で月額を計算。
クレート・
キャリー
約4,950~
33,000円
超小型犬用から大型犬用までのメーカー希望小売価格例。
サイズと耐荷重を確認。

アイリスプラザ、ペティオ公式オンラインショップ、リッチェル公式製品ページの掲載商品を価格例にしました。
例えば、クレート・キャリーの価格例は、リッチェルの税抜4,500円、7,000円、15,000円、30,000円というサイズ別のメーカー希望小売価格を税込換算したものです。

ここに挙げた物をすべて買うという意味ではありません。
高価なものが良いとも限りません。
譲渡元・販売者に現在使っている物や犬の成長などを聞き、犬や今後の飼養環境に合わせて安全上必要な物から選びます。

環境の変化によるストレスを和らげるために、後述のフードも含めて譲渡前とできるだけ同じものを使うという考え方も大切です。


1か月のフード代とその計算方法

フード代を計算するには、商品価格、内容量、そのフードの1日給餌量を確認する必要があります。

1か月のフード代 = 商品価格 ÷ 内容量(g) × 1日の給餌量(g) × 30日

1日150g食べると仮定し、2026年7月1日に確認した3商品の販売価格と、一飼い主の実例を当てはめました。

価格例 1kg当たり 1日150g・30日分
3.3kg・3,980円 約1,206円 約5,427円
3kg・5,046円 1,682円 7,569円
3kg・6,780円 2,260円 10,170円

※ 給餌量は犬の体重や運動量で変わります。

私の場合(柴犬11㎏、10歳、給餌量150g/1日)

商品価格:3㎏・約5000円(約1667円/kg)、
30日分:約7500円

最初の3例は、コメリ、ペットゴー、ロイヤルカナン公式オンラインストアで確認した総合栄養食の販売例です。市場平均ではありません。
同じ150gでも、選ぶフードによって月額が大きく変わります。

体重別の計算例

体重ごとの違いを見るため、コメリで3.3kg・3,980円と確認した「ヒルズ サイエンス・ダイエット アダルト小粒 成犬用」と、郵便局のネットショップに掲載された同商品の給与量目安を使って計算しました。

犬の大きさ・体重 1日の給与量目安 30日分の使用量 1か月のフード代
小型犬・5kg 100g 3.0kg 約3,620円
中型犬・15kg 230g 6.9kg 約8,320円
大型犬・30kg 385g 11.55kg 約13,930円

表に記載した体重と給与量の関係はあくまで目安です。必要量は体重だけで決まらず、年齢、避妊・去勢の有無、活動量、体格、健康状態、フードのエネルギー量などでも変わります。パッケージの給与量を基準にし、健康状態や体重管理について心配があれば獣医師へ相談して給与量を調整しましょう。

主食(フード代)とは別におやつの費用も考える必要があります。絶対に必要とは言いませんが、愛犬とのコミュニケーションやしつけのごほうびとして重要なアイテムのひとつです。

参考までに私の場合(柴犬11㎏)を例にすると、月約3,000円を使っているため、フードとおやつで月約10,500円です。


登録と狂犬病予防は法律上必要な費用

厚生労働省の「狂犬病」の案内では、犬の登録、年1回の狂犬病予防注射、鑑札と注射済票の装着が飼い主の義務として示されています。

地域の料金例 犬の登録 注射料金 注射済票
世田谷区 3,000円 3,200円 550円
札幌市 3,200円 2,690円
(委託動物病院例)
700円

犬の登録は原則として最初の1回、狂犬病予防注射と注射済票は毎年の費用です。
具体的な金額と手続は、居住自治体や利用する動物病院で確認します。

販売業者から迎えた犬など、マイクロチップの変更登録が必要な場合、環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録について」による手数料は、確認時点でオンライン400円、用紙1,400円です。

居住市町村が狂犬病予防法の特例制度に参加している場合、マイクロチップ情報の登録が犬の登録申請とみなされることがあります。
犬の登録費用を別に払う必要があるか、自治体へ確認しましょう。


混合ワクチンや寄生虫予防は動物病院で相談する

混合ワクチン、健康診断、フィラリア、ノミ・マダニ等の予防は、犬の年齢、健康状態、生活環境、地域によって内容が変わります。
狂犬病予防と同じ「全国一律の法的費用」ではありません。

動物病院の公開料金の一例では、犬5種混合ワクチン5,800円、フィラリア予防薬は1回当たり5kg以下700円、5~10kg1,000円、10~20kg1,300円でした。
診察料や検査料が別に必要な場合があります。

別の動物病院の公開例では、フィラリア・ノミ・マダニ同時予防薬が、体重3.6~7.5kgで1回2,530円から、7.5~15kgで1回2,750円からでした。
別々の薬を使うか、同時予防薬を使うかも含め、犬に合う方法と期間を動物病院で確認します。

日本獣医師会の「小動物診療料金」でも、診療料金は各動物病院が設定し、実際の支払額は診察、検査、処置などの合算になると説明されています。
迎える前に近隣の動物病院へ、初年度に必要となりそうな内容と費用を問い合わせると、現実に近い予算を作れます。


トリミングが必要な犬は定期費用に入れる

トイ・プードルのシャンプー・カットは、確認した店舗例で1回9,900円、別の店舗では11,500円からでした。
6週間ごとに利用すると仮定した月割りは、約7,150~8,300円です。

短毛犬でもシャンプー、爪切り、耳の手入れなどは必要ですが、自宅で行うか、専門家へ依頼するかで費用が変わります。
毛玉、体重、毛量、保定、仕上げ方等で追加料金が生じることもあります。

犬種名だけで決めず、迎える予定の犬の現在の手入れ頻度を譲渡元・販売者へ確認し、近隣サロンで見積もります。


トレーニングと防災も準備費用として考える

トレーニング

トレーニングは、必ず有料教室へ通うという意味ではありません。
犬との接し方や家庭での練習方法を学ぶ選択肢の一つです。
例として、ぱれっと動物病院ではパピークラス1回2,200円、初級クラス5回17,325円という料金が公開されています。
自治体や動物病院が講習を開く場合もあるため、地域の情報も確認しましょう。

防災

環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」改訂案(2026年7月時点)では、フードと水を少なくとも5日分、できれば7日分以上用意し、クレート・ケージ、予備の首輪・リード、ペットシーツ、食器、薬、飼育情報等を備える考え方が示されています。

普段使う物を多めに持ち、古い物から使うローリングストックなら、すべてを防災専用品として買う必要はありません。
私が使うフードは1日約250円なので、7日分は約1,750円分です。
これは毎月追加で消費する額ではなく、手元に確保しておく在庫額として考えます。


医療費は平均ではなく、保険と貯蓄の方法を決める

病気やけがの治療費は、症状、検査、処置、入院、薬などで変わります。
平均月額など、個別の犬に必要な治療費を予測することはできません。

ペット保険を検討する場合は、保険料だけでなく、補償割合、限度額、免責金額、対象外、更新条件を確認する必要があります。
日本損害保険協会は、健康診断、予防接種、予防目的の診療、去勢・避妊手術などが補償対象外となる場合があると説明しています。<ペット保険

保険に加入しない場合や、補償対象外・自己負担分に備える場合は、急な通院に使う貯蓄が生活費とは別に必要です。
保険加入だけを前提にせず、家庭に合う備え方を考えましょう。

保険、貯蓄、または両方を組み合わせて考えましょう。


2つのモデルで試算方法を確認する

2つの例を作りました。

例1: トリミングが必要な約5kgの小型犬

項目 仮定 月換算
フード 80g/日、1kg1,682円 約4,037円
おやつ 仮定額 1,500円
ペットシーツ 1日2枚、1枚約20円 約1,200円
トリミング 9,900円を6週間ごと 約7,150円
登録後の狂犬病・混合ワクチン・フィラリア・ノミ・マダニ 世田谷区例、5種5,800円、同時予防薬2,530円×8回を仮定 約2,483円
この例に含めた月額 約16,370円

例2: トリミングを利用しない約15kgの短毛犬

項目 仮定 月換算
フード 220g/日、1kg1,206円 約7,960円
おやつ 仮定額 2,500円
ペットシーツ 1日2枚、1枚約20円 約1,200円
自宅での手入れ用品 仮定額 500円
登録後の狂犬病・混合ワクチン・フィラリア・ノミ・マダニ 世田谷区例、5種5,800円、同時予防薬2,750円×8回を仮定 約2,629円
この例に含めた月額 約14,790円

どちらにも購入・譲渡、初期用品、診察・検査、保険、緊急医療、光熱費、ホテル、トレーニング、防災用品は含めていません。
給餌量と、同時予防薬を5~12月の8回使用するという期間も仮定です。
地域、生活環境、犬の健康状態により、必要な予防方法と期間は変わります。

持病があり定期通院する犬は、診察、検査、薬、療法食、交通費を別欄へ加えます。
治療内容が分かる場合は、譲渡元や動物病院に月ごとの見積りを相談します。


最後に、自分の犬に必要な費用を合計する

費用項目 頻度 自分の金額
購入・譲渡 最初のみ
初期用品 最初・交換時
フード 毎月
おやつ 毎月
排泄・衛生用品 毎月
犬の登録 原則最初のみ
狂犬病予防注射・済票 毎年
獣医師と相談する予防・健診 定期
トリミング・手入れ 犬による
トレーニング 必要に応じて
防災備蓄 補充・交換時
通院・薬・交通・介護用品 犬による
保険または医療用の積立 家庭で決める
その他 家庭で異なる

記事内の費用は参考値です。
実際の金額は、犬の大きさ、健康状態、住んでいる地域、利用する店舗や動物病院によって変わります。
自分に合わせた費用を入れてみましょう。
迎える前に、自治体、動物病院、譲渡元・販売者、サロン等へ確認する機会にもなります。

表が埋まったら、住居費、子どもの進学、転居、介護など家庭側の予定とも並べ、続けやすい形になっているかを確認します。


犬にかかるのは、お金だけではない

犬を迎える前に考えたいのは、費用だけではありません。
毎日の食事、散歩、排泄の片づけ、通院、留守番への配慮など、時間と体力も必要になります。

子どもがいる家庭では、「誰が・いつ・何を担当するか」を家族で話し合っておくと安心です。
子どもが「お世話する」と言っていても、最終的な責任は大人が持つことになります。

また、年齢を重ねてから犬を迎える場合は、将来の通院、散歩の継続、万が一の預け先についても考えておくと安心です。
家族、親族、かかりつけ動物病院、ペットシッター、地域の相談先など、頼れる先を事前に確認しておきましょう。

お金、時間、体力、家族の協力をあわせて考えることで、犬にも人にも無理の少ない暮らしを準備しやすくなります。


まとめ

犬の費用は、犬の状態や生活様式などによって様々です。
自分に合った項目を選んで見積もる必要があります。

最初に、法律上必要な登録と狂犬病予防、毎日のフード、基本用品を確認します。その後、健康管理、トリミング、トレーニング、防災、保険・貯蓄などを、犬の体重、被毛、健康状態、家庭の暮らしに応じて加えます。

費用だけでなく、時間や住環境、家族の協力も含めて考えたい方は、あわせてご覧ください。

内容を振り返りたい方は、次の4択クイズ3問で確認してみてください。クイズアプリでは、犬との暮らしや適正飼養について学んだ内容を確認できます。


参考情報


注意書き

この記事は2026年7月1日時点の公開情報と、一飼い主の実例を基にした一般的な家計準備のための情報です。掲載金額は平均額、最低額、推奨額ではなく、一か月の目安を計算するための価格例です。実際の価格は変更される場合があります。給餌量、健康管理、予防、治療は犬の状態によって異なるため、フード表示、譲渡元・販売者、動物病院等へ確認してください。


ミニクイズ

問題1 犬のフード代を具体的に計算する方法として適切なのはどれでしょうか。

  • A. 犬種名だけで全国平均を当てはめる
  • B. 商品価格、内容量、1日の給餌量から30日分を計算する
  • C. 最も高い商品の価格を全員に当てはめる
  • D. おやつ代だけをフード代とする
  • 正解:B
  • 解説: 同じ体重でも、フードの価格やエネルギー量、年齢、活動量などで必要量と月額が変わります。

問題2 法律上必要な費用として記事で説明しているものはどれでしょうか。

  • A. すべての犬の毎月のトリミング
  • B. ペットホテルの利用
  • C. 犬の登録と年1回の狂犬病予防注射
  • D. ペット保険への加入
  • 正解:C
  • 解説: 犬の登録、年1回の狂犬病予防注射、鑑札・注射済票の装着は法律に基づくものです。具体的な手続と料金は自治体へ確認します。

問題3 犬の費用を見積もる考え方として適切なのはどれでしょうか。

  • A. 利用しないサービスもすべて合計する
  • B. 一つの平均額だけで判断する
  • C. 必要度と頻度で分け、自分の犬に該当する項目を合計する
  • D. 医療費への備えは考えない
  • 正解:C
  • 解説: 法律上必要な費用、生活用品、健康管理、犬種・家庭で変わる費用などを分けると、自分の暮らしに合った予算を作れます。

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